日本政府が「NHKへの受信料支払いは義務」答弁書を閣議決定

我々は日常生活でなにかあれば専門家へ相談します。
「なんだか体の調子が悪いな」と思えばお医者さんに行きますよね。
当たり前ですが電気屋さんの店員には相談はしません。

「車のエンジンがかからない」となれば自動車屋さんに相談します。
まさか市役所に相談に行く人はいませんよね。

では「情報」についてはどうでしょう?
「このニュースどういう意味なんだろう?」と思った時、皆さんはどうしますか?

私はまず専門家の意見を探します。
安全保障の問題なら元自衛官の分析を参考にするし、アメリカの政局ならトランプ大統領の当選を予測していたアナリストの意見を聞く。
そうすることでそのニュースの基礎知識を仕入れます。

これが私のルールです。

そしてもうひとつルールがあります。
それはその問題についての「賛成・反対の両方の意見を聞く」ことです。

自分と違う考え、価値観を排除せず客観的に聞く。
そのうえでどちらが正しい根拠とデータをもとに論理的に意見しているかを見極める。

これが正しい考えに到達する方法だと思ってるからです。
 
さて、前置きが長くなりましたが、なぜこんな話をしているかというと、N国を支持するにあたり、専門家の反対意見を聞くべきだと思ったからです。
その専門家とはもちろん

NHK関係者

です。
だれかネットに上げていないかなと探していたところ見つけたので早速読んで論評してみたいと思います。



この記事を書かれたのはジャーナリストであり放送プロデューサーの杉江義浩氏です。
彼の経歴をご紹介します。

杉江義浩
1960年3月15日東京都渋谷区生まれ。神戸大学文学部卒。「NHKスペシャル」「天才てれびくん」をはじめ、「週刊こどもニュース」では番組の立ち上げから8年間にわたり総合ディレクターを担当。以降、「真剣10代しゃべり場」「ピタゴラスイッチ」「からだであそぼ」などを担当。2008年よりNHKインターナショナル勤務。

さて、その内容ですが結論から申しますと

N国の攻撃は相当効いてるなw

です。
詳しく見ていきましょう。

先の参院選で全国比例区から立候補していた「NHKから国民を守る党」(以下N国)の立花孝志氏が当選し、N国は国政において初の1議席を確保しました
~中略~
もちろん1票は1票です。投票に貴賤はありません。どんな形であれ、国民から信任を得て選ばれた人物を批判するのは、民主主義としてフェアじゃないことぐらい私も理解していますが、あえて言わせてください。立花氏は明らかにNHKに対する私怨と私憤にまみれただけのいわゆる「泡沫候補」です。そんな彼に投票した有権者に疑問を抱かざるを得ません。

いきなりこれです(笑)

彼の言葉を借りるなら「立花党首に対する私怨と私憤にまみれただけ」の書き出しです。

N国の政見放送を見た人もいるかと思いますが、ひたすら「NHKをぶっ壊す!」と連呼し、
~中略~
NHKの受信料を拒否すべきだ、スクランブル放送にすべきだ、という主張以外に何一つ日本の政策について語っていません。

国会議員を目指すのなら日本の国のあり方について、税制・財政、外交・安全保障、福祉・教育など何かしら政策を持ち、その考えを国民に問いかけるべきです。そしてその政策に基づいて議員になった曉(あかつき)には、考えを実行に移すべきです。
それが保守であろうがリベラルであろうが、政治家としての当然の要件だと私は思っています。


残念ですが政治家としての当然の要件が彼の言うとおりだとすれば、日本に政治家は存在しないことになります。

少子高齢化の対策を口にしてきた政治家は掃いて捨てるほどいます。
地方創生を口にしてきた政治家は掃いて捨てるほどいます。
景気対策を口にしてきた政治家は掃いて捨てるほどいます。

この20年で少子高齢化は解決されつつありますか?
東京一極集中なんてまさかなってませんよね?
先進国で20年もデフレ不況が続く国は日本だけですが?

日本の国のあり方について、税制・財政、外交・安全保障、福祉・教育など何かしら政策を持つ政治家は掃いて捨てるほどいます。
ではそれを実行した政治家、政党があればぜひ教えてください。
今の自民党政権だってやってることと言ってることが違うじゃないですか。

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少なくとも今、国民に約束した公約を実行しようと行動しているのは「NHKから国民を守る党」だけです。
それを証拠にNHKをはじめ、あなた達関係者が笑えるほどうろたえてるじゃないですか。
N国が既成政党の様に「当選したらこっちのもの、後は知らん」ならNHKは今頃枕を高くして寝ているはずです。

グダグダ言ってないでハッキリと

やめてください しんでしまいます 

と書く方が潔いと思いますよ。
後半は有権者をバカにする言葉のオンパレードです。

国民の中に一定割合存在するNHK嫌いな人の数を、そのまま国政選挙の票数に結びつけ、受信料問題と国政を同じテーブルに乗せるという、とんでもないことをやらかしたのです。それにまんまと引っかかった有権者が、これまた一定割合存在したというのが、ことの本質でしょう。

有権者も軽く見られたものです。もっと賢くなってもらいたいです。

これらの政策が一切書かれていないN国のような政党に投票するとは、有権者はいったいどんな神経をしているのかと疑いたくなります。

国民がより賢くなる必要があるのはもちろんのこと、各政党も自分たちの政策を分かりやすく国民に示し、論点をより明確にして具体的にアピールする工夫が求められているのだと、改めて思い知らされた参院選でした。

これが民主主義を真っ向から否定してることに気付かないなら「もっと賢くなってもらいたいです」とそっくりそのまま返すしかありません。

私から言わせればより賢くなるべきはNHKやその関係者です。
この民意の意味がわかってない、というよりおそらく目をそらして現実逃避に走っているのでしょうが、世論は恐ろしいものです。
北朝鮮の金政権が反乱分子をすぐ処刑するのは、その声が大きな世論になると自分の体制が崩壊するのを知ってるからです。
だから小さいうちに芽を摘む。
中国共産党もそう。
アラブの春だって世論でチュニジアやエジプト,リビアの政権が倒されました。
世論は政権まで倒す力があるのです。
NHKに対する世論はマグマの様に溜まっています。
それを噴火させるかどうかはNHKを始め、政権与党の出方であり、N国の出方です。
もう戦いは始まっているのですよ。

私は最初、この記事について「擁護と反論」の両方を書くつもりでいました。
杉江氏にだって正しい言い分はあるだろうと。
最初にお話しした「反対意見でも客観的に聞く」ルールがあるからです。

でも今回は止めました。
擁護しません。

それは彼がこんな一文を書いていたからです。

受信料問題はたかがテレビの話に過ぎないし、月に2千円程度の話。

これがNHKの本音なのでしょう。
それならこうするまでです。

NHKをぶっ壊す!

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